最近、インターネットや手づくり市で『手作りのパンや菓子を販売しています。』という方が増えていますよね。
作って・売るというシンプルな流れですが、何も知らずに販売を始めてしまうと、食品衛生法違反になってしまう可能性が大きいです。
本日は、手作りのお菓子・パンを販売するために、必要な許可や手続きについてまとめていこうと思います。
販売に必要な許可・手続き
http://www.motherearthliving.com
まず、コレだけは覚えておいて頂きたいのが…
自宅のキッチンで作ったお菓子やパンは、販売することが出来ません!
販売するためには、以下の許可・資格・表示が必要になります。↓
① 営業許可が必要
パンや菓子を販売するには、
管轄の保健所より『菓子製造業』の営業許可を取得する必要があります。
(※製造場所に対して許可を取るということ。)
- 自宅のキッチンや居間などの生活空間とは完全に区別すること。(住居のキッチンと兼用は不可。)
- 床面と内壁(床面より1m)は不浸透性(耐水性)材料で、清掃しやすい構造であること。
- 2槽式シンク及び、手洗い用の設備があること。(住居と共有しない。)
- 作業場の外に更衣室を設けること。
- 原料倉庫を設けること。
- 扉付きの食器戸棚があること。
(※都道府県や自治体によって詳細が異なるので、管轄の保健所に相談してください。)
などの条件を満たした作業場でないと、営業許可がおりません。
(要するに、自宅用とは別にもう一つキッチンが必要と言うことです💦)
☆こちらから管轄の保健所を調べることが出来ます→【 保健所管轄区域案内 】
②「食品衛生責任者」の資格が必要
営業許可を受ける施設ごとに、1名以上の食品衛生責任者を置かなければいけません。
食品衛生責任者は、食中毒や食品衛生法違反を起こさないように食品衛生上の管理運営を行い、商品に問題があった場合にはその全責任を負う役割があります。
☆食品衛生責任者の資格は1日の講習会で取得することが出来ます。
③ 「食品表示」が必要
容器包装に入れられ、店頭に陳列の上販売されるものには、材料・アレルギー食品・添加物・責任の所在・賞味期限などを記載した「食品表示」が必要になります。
※但し、例外もあります。↓
別の場所で生産・製造されたものを販売する場合 は,生鮮品・加工品とも表示が必要です。ただし,そ の場で調理して販売するものはJAS法及び食品衛 生法に基づく表示は不要です。
以上を満たしてはじめて、食品を販売することが可能になります。
カフェへの委託販売は…?
販売している人の中には
自宅(営業許可なし)で作ったパンや菓子を、営業許可のあるお店に卸して販売している方もいらっしゃいますよね。
しかし、それも違反行為となります。
何処で販売するのであっても、営業許可のおりた作業場で作られたものしか販売できません。
お店の方や知人に頼まれたからと言って、安易にパンや菓子をを販売しないようにしましょう。
もし、違反した場合
無許可営業の発覚
食品衛生法第72条によると
2年以下の懲役又は200万円以下の罰金。(場合によっては併科)
※無許可営業かつ食中毒を発生させた場合は、食品衛生法では処分できない為、業務上過失傷害等の刑事処分を受ける可能性があります。
『知らなかった』では済まされないので、シッカリと準備をして販売するようにしましょう。
まとめ
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以上、お菓子やパンを販売する為に必要な手続き&許可でした。
食べてほしい、売ってみたいの気持ちが先走って、許可を取らずに販売している人って結構いらっしゃいます。
口に入るものを販売するのであれば、まず第一に食べてくれる人の健康を考えること。
これが何よりも大事なんじゃないかなぁと思います。
違反な販売が無くなることを、心から祈っております。
皆さまの活躍を陰ながら応援しておりますね*✲*