グラニュー糖・上白糖・三温糖・ブラウンシュガー・きび糖など…
普段、手軽に使えるお砂糖には白いものと、茶色いものがありますよね。
- 白いお砂糖は漂白している
- 三温糖の方が栄養がある
なんて意見を目にしますが、
実際のところはどうなのか?
本日は分かりやすく解説していこうと思います♪
漂白している?
結論から言うと、ずばり漂白していません。
『砂糖が白いのは漂白をしているから』と言うのは、完全にデマ情報が広がったものです。
何故、砂糖は白いのか
砂糖は、サトウキビの搾り汁から不純物を取り除いたショ糖液から作られます。
このショ糖液、もともとは無色透明。
ショ糖液が結晶化した粒(砂糖)に、光が乱反射して白く見えているのです。
黒糖・きび糖が、茶色い理由
黒糖やきび糖は
わざと不純物(ミネラル・カルシウム等)を残した状態で仕上げています。
不純物が混ざることにより、ほんのり茶色に色づきます。
※不純物といえど、悪いのもではなく独特のコクや風味がプラスされます♪
ざっとですが、不純物の残し具合&作り方を紹介すると…
黒糖 (濃い茶色)
サトウキビの絞り汁から、不純物(ミネラルやカルシウム)を取り除かず
そのまま煮詰めて水分を除去したもの。
きび糖 (ほんのり茶色)
サトウキビの搾り汁から、不純物をろ過しすぎず
その液を煮詰めて作ったもの。
グラニュー糖・上白糖・三温糖など… (透明&薄茶色)
サトウキビの搾り汁から、不純物を完全に取り除き
糖液を煮詰めて作ったもの。
ここでひとつ疑問。
三温糖は、不純物を完全に取り除いているのになぜ茶色いのか?
三温糖が茶色い理由を知ろう!
三温糖が茶色い理由は
糖液を加熱して作ると言う製法に隠されています。
① 不純物を取り除いたショ糖液を煮詰める。
② 遠心分離機で糖液と結晶(砂糖)に分ける。
③ ②で残った糖液を煮詰め、再び遠心分離機で糖液と結晶(砂糖)に分ける。
この工程を何度も繰り返し、一番糖、二番糖、三番糖…と純度の異なる砂糖ができあがる。
これの一番最後の糖液で作るのが三温糖です。
糖液を何度も煮詰めるうちに砂糖が焦げて、カラメル色に変化することによりほんのり茶色くなります。
これが三温糖の色の正体。
※三温糖が出来上がるまでの工程で、グラニュー糖・白ざら糖・上白糖・など白い砂糖が次々に出来上がっていきます。
覚えておきたいポイント
☆三温糖の茶色はカラメルの色。
☆三温糖は加熱を再三繰り返すことから「三温糖」と呼ばれている。
☆上白糖と三温糖は、不純物を取り除いた同じ糖液なのでどちらが健康に良い悪いなどは無い。
(実際はほんの微量、三温糖の方がミネラルが多いが微量過ぎて同じも同然。)
雑味が旨み!特性を生かして調理しよう♪
人間の舌は、
甘味が単調な純度の高い砂糖よりも、雑味のある純度が低い砂糖の方が甘く感じる
ように出来ているそうです。(「スイカに塩」みたいな原理ですかね?
表の通り、
上記の三種類では、糖度が一番低い三温糖が一番甘く感じます。
レシピの分量を変えるほどの甘みの差ではないですが、三温糖には雑味やカラメル効果によるコクがあるので…
- お菓子など、色が付いて欲しくないものにはグラニュー糖や上白糖。
- 煮物やおいなりさんなど、こっくりと美味しく仕上げたい時はコク成分の多い三温糖やきび糖など…
お好みに合わせて使い分けてみて下さい♪
まとめ
最近、砂糖は健康に良くないと言う話をよく耳にします。
砂糖に限った事ではなく、どんな食品でもバランスよく食べるのが大事なんじゃないかなぁと思う今日この頃です。
お砂糖の甘みや風味による使い分けを楽しみつつ、バランスの良い食生活を送ってくださいませ♪